カマキリ

1週間前約1ヶ月ぐらいカマキリがお店の植物に住んでいました。以前もお店にカマキリが入ってくることがありましたが、今回まさか入ってきたカマキリがお店の植物に住み着くとは思っていませんでした。次の日お店の入り口前にカマキリの抜け殻が落ちていました。まずカマキリが不完全変態の虫だとわかっていても脱皮ごとに大きく成長していく虫だと知りませんでした。カマキリの抜け殻は初めてみたので調べてみると、滅多に見られないので縁起の良いものとされ、カマキリ自体も日本だけでなく世界でも幸運の虫とされているようです。脱皮から1週間ぐらい見かけませんでしたが大きくなってブットレアという植物でハエを捕食しているのを発見しました。

2~3日後小さいカマキリが別の植木鉢を縄張りにしているのを見つけました。お腹がくりんと曲がったカマキリでブッドレアに住んでいるカマキリとは種類の違うカマキリでした。そこから2匹のカマキリを観察していましたが小さいカマキリは約1週間ぐらいで何処かいってしまいましました。

残った大きい方のカマキリは翅がなく翅らしきものが少しずつでてきている状態でした。カマキリは翅が生えてやっと成虫になるようです。本当によく見ていると鎌の部分に脚?のような部分があり跗節(ふせつ)と言う関節がありその先に前跗節というツメがついていてしげみを歩く時にひっかけ たりして使うものらしいですが、カマキリがその部分を器用に使って身体を支えているところも見られました。さらに捕食している姿を見ていると前胸の裏の部分が透けて見え食べ物が通っていくのが見えました。鎌を使って器用に食べ食後は鎌を綺麗にしている行動も見れました。猫のように顔を洗っているような仕草も見られ、この行動は釜の内側の腿節刷毛(たいせつはけ)という複眼をブラッシングするためとのこと。こんな身近に思っていた虫がこんなに知らないことばかりだったんだなと驚きました。

夜になるとカマキリの眼が黒く見えます。カマキリの眼は昼は明るいので目に光を一部入れ見えるが夜は暗く光が少ないので目に入ってくる光をすべて吸収しなくては眼が見えないとのこと。人間の目からは光が反射しているところは明るい色に見えますが、光が全く反射しないと黒く見えます。黒い紙などは光をすべて吸収して何の色の光も反射しないので黒く見えるのです。夜のカマキリの目も黒い紙同様で黒い目に見えているのが面白いなと思いました。

カマキリはお気に入りの場所を見つけるとそこを中心に行動することが多いが、何らかのきっかけで拠点となる場所を移動することもあるとのこと。戻り梅雨にゲリラ豪雨は耐えていましが、暑さには耐えられなかったようです。戻り梅雨明け猛暑がつづきカマキリはとうとう別の場所へ行ってしまいました。

約1ヶ月カマキリを観察して子供の頃に戻ったようなワクワクした気持ちになりました。そしてこの夏の暑さは植物、小さい虫さえもみんな厳しいことを感じました。少しの間でしたが奇妙な日々を過ごすことができてよかったです。また来年も来てくれたら面白いなと思いました。ブログでは約3週間でしたがカマキリ日記を見ていただきありがとうございました。

スタイリスト山邉