江戸メシ
去年は葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳や浮世絵に携わる版元、彫り師、摺師と個々の作品に注目した展示が多かったように思いました。今年最初の浮世絵の展示は「江戸メシ」江戸時代の食文化について注目してして、面白そうだなと太田記念美術館へ行ってきました。

江戸時代は日本において食文化が大きく発展した時代のこと。寿司や蕎麦、天ぷらなどのファストフードが人気を博し、味噌や酢、醤油といった調味料も広く流通するようになりました。人々は自宅で気ままに食事を楽しむだけでなく、料亭や屋台で外食して舌鼓を打っていたとのこと。北斎や広重、国芳といった人気絵師たちは有名な作品だけでなく、庶民たちの暮らしを題材とするさまざまな料理や食材、あるいは食事の様子など数多くの浮世絵を描いていました。見たこともある浮世絵もありましたが、食に注目した浮世絵は初めてのものが多くとても興味深かったです。地元上田市では今でも鯉の料理があり珍しいものですが、江戸時代では結構一般的に食べられていたんだなと思いました。見ていて驚いたのは徳利が倒れてこぼれないように徳利を据えるための徳利袴というのがありました。見る視点が変わることにより浮世絵の見方がまた変わってますます色んな浮世絵を見てみたいなと思いました。太田記念美術館では図録というものはあまりなかったのですが、note というインターネットのオンライン展覧会の記事配信サービスで図録として楽しめるのこと。展示されている作品を見られますが、美術館で実際浮世絵をみるのとでは全然違いますので、興味がありましたら是非。
スタイリスト山邉