異端の奇才 ビアズリー展
去年の1月に展示があるのかと勘違いしてからの待ちに待った「異端の奇才 ビアズリー展」を見に東京丸の内にある三菱第一号館美術館へ行ってきました。

ビアズリーの絵はポスターにもなっいる絵をどこかで見たことがあるだけでした。今回の展示で25歳という若さで世を去った英国の画家だということを知りました。白と黒だけのシンプルだけど細かく、精緻な線描がろうそくの光をたよりに描いていたなんて驚きました。もう一つ驚いたのはビアズリーがジャポニスムに影響をうけていることでした。葛飾北斎など浮世絵を見て彼はどんな衝撃を受けたんだろうか、誰の浮世絵が好きだったんだろうかと考えてしまいました。イギリスの詩人アレクサンダー・ホープ著「髪盗み」の挿絵では細かい点描や緻密な積み重ねによって画面の軽やかさを失わず濃淡ついた絵はもうすごいとしか言いようがなく、漫画のトーンを思い出してしまいました。「トーン」とは模様や柄の印刷された特殊な薄いフィルムの画材で、これが出る前は人が描いています。物語りに沿った挿絵が自分は漫画と重なって見えました。自分はとても好きな世界観だったので楽しかったですが、とにかく細かいので少し眼が疲れました。三菱第一号館美術館は初めて行ったのですが、古い建物を修繕工事をしながら保っていると思っていたら復元されたものと知ってこれも驚きました。古い建物の独特の雰囲気が再現されていてとても良かったです。会期は5月11日日曜日までやっています。細かい絵故に皆立ち止まって見るので会期ギリギリですと混み合ってよく見れないかもしれませんのでお早めに見に行かれることをおすすめします。興味がありましたら是非。
スタイリスト山邉