眠れなくなるほどキモい生き物
約1ヶ月前になるかと思いますがCirqueの店先にあるエキナセアという植物の葉っぱにナナホシテントウがいると茅根さんから聞いて、見てから2週間ぐらい雨が降ろうが風が強かろうが何故がそこにいるので、なんでかなーとまじまじと観察しましたらナナホシテントウが何か繭のようなものを抱えているのでもしやと思い調べましたら、寄生バチにやられているテントウムシでした。

写真を撮っておけばよかったと後悔していますが、これをきっかけに目黒にある目黒寄生虫館のホームページをみていましたら「眠くなくなるほどキモい生き物」という書物が販売しているのをみてまさに表紙がナナホシテントウだったので読んでみようとも思い目黒寄生虫館へ行って「眠くなくなるほどキモい生き物」を購入してきました。本は絵一枚で説明しているため比較的グロテスクではなくとても解りやすくて読みやすいですが、内容はちょっと過激に感じる方もいるかもしれません。テントウムシに寄生するハチの名前は「テントウハラボソコマユバチ」といって甲虫であるテントウムシを狙うということ。頑丈な外骨格をもつ甲虫は身の守りが固くてテントウムシのドーム状の上翅は堅牢並みの昆虫の顎でも歯が立たなく、そのうえテントウムシは刺激されると脚の関節から黄色い液体を分泌します。この液体には苦みと臭みがあり敵を撃退し目立つ色模様は捕食者に対する「自分を食べてもうまくないぞ」ていう警告で多くの捕食者はそのことを認識していて、小さいけど強い昆虫です。寄生バチはこれだけ防御力の高い生き物を狙っているということです。あまり詳しく書くと刺激が強いので簡単に説明しますと、狙われたテントウムシはテントウハラボソコマユバチにより生きたゾンビにされ幼虫が繭をつくって蛹になったら成虫になるまで繭を抱きしめて守り抜きます。神経系の麻酔によるものでゾンビ化されているのかと思っていましたが、産卵と同時にRANウイルス(動物ウイルスではインフルエンザとのこと)を注入され身体を侵しテントウムシの行動を操作しているとのこと。未だその詳しいメカニズムは解明できてはいなくもっと知りたいなと思いました。ゾンビ化されてしまったらもうダメかと思いきやたまに生きているテントウムシもいるとのこと。生き物とは本当に不思議だなと考えると本当に眠れなくなる本だなと思いました。興味がありましたら是非読んでみてください。
スタイリスト山邉