葛飾北斎 冨嶽三十六景

葛飾北斎の展示はよく見てきましたが、富嶽三十六景は全シリーズ揃っての浮世絵は見たことがなかったので心わくわくさせながら「葛飾北斎 富嶽三十六景」を見に太田記念美術館へ行ってきました。

世界的にも知名度の高い名作である「冨嶽三十六景」だけあり外国の方が多く、夏休み中もあってたくさん方々が来ていてとても混んでいました。太田記念美術館では2017年以来となる約8年ぶりの公開とのこと。ポスターシリーズ全46点一挙公開と載っていて何故なんだろうと思っていましたが、富嶽三十六景が評判だったため10点追加になり、46点になっていたとは知りませんでした。三十六景の何点かは何処から見た風景なのか現在の場所の写真と地図が展示されていて、現在は建物があり見えないのがほとんどでしたが三越の場所は今もかわらずあるということは驚きました。以前歌川広重でプルシアンブルー、ベロ藍について書きましたが、富嶽三十六景にもブルーがたくさん使われていました。富嶽三十六景の追加10点の作品のなかに「甲州石班沢」という作品の初摺は藍一色で摺られており、急流で激しい荒波の岩場で猟師が網を川に投じているいる絵なのですが、藍一色だととても静けさを感じる不思議な絵になっていてすごい引き込まれ感動しました。歌川広重や国芳の同じ場所で描かれた浮世絵もあり北斎の絵と見比べてみましたが、もはや風景を忠実に描かない斬新な発想と多彩な構図、北斎の世界観の浮世絵はやはりすごいなと思いました。富嶽三十六景の刊行の後につくられた「富嶽百景」の中の「海上の不二」は波の表現に漫画で使われるような細かい線で描かれていて、北斎のさらなる追求にはすごすぎて最後はため息でした。実際見ると浮世絵は結構小さくこれを製作した彫師、摺師も本当にすごいなとつくづく思いました。会期は8月24日日曜日までやっています。興味がありましたら是非!

スタイリスト山邉