浮世絵動物園展とlife with ネコ 展

太田記念美術館展示で楽しみにしていた「浮世絵動物園展」と港区立郷土歴史館で開催されている「life with ネコ展」へ行ってきました。

太田記念美術館では北斎、広重、国芳、芳年など時代を代表とする絵師たちの個性的な動物表現にペットの猫や犬、金魚や鳥、虫、日々の営みを助けた馬や牛など、人間と暮らしを共にした動物はもちろん、おめでたい鶴や亀、地震を起こすとされた鯰、さらには舶来の珍獣たち、さらに浮世絵師たちのユニークに擬人化された動物、珍獣どれもクスッと笑ってしまう作品ばかりでした。江戸当時の背景が浮世絵で知れて面白かったです。歌川国芳だけではないですが猫の作品が多く、国芳の弟子芳年が描いた国芳と猫の肖像画は、本当に猫が好きなんだなと伝わってきました。国芳がどんだけ猫好きだったか、猫の浮世絵が多いのはこの後行った、港区立郷土歴史館の「life with ネコ展」でわかりました。

「life with ネコ展」では猫の歴史から始まりました。なんと弥生時代中期の猫の骨が発見され、同年代の出土した須恵器に足跡がついていて、日本人と猫の付き合いの始まりが約800年遡る可能性が出てきたとのこと。生まれてきた子猫のお祝いや日本最初の葬儀について記されていたり、子猫に乳母をつけるなど今も昔も可愛がる気持ちは変わらないなと思いました。life with ネコ展では浮世絵の動物のジャンルでもっとも登場したのは猫であったことやこれでもかと歌川国芳の作品があり、猫を多頭飼いし、飼い猫が死ぬとお寺に埋葬して戒名をつけてもらっていたといった逸話も残されていて、愛猫家だからこそあんなに表現が豊かに描けたんだなと思いました。浮世絵動物園展は9月25日日曜日まで、life with ネコ展は9月11日日曜日までやっています。二つまわるのは大変かもしれないですが興味がありましたら是非。

スタイリスト山邉