植物と歩く

NHKの朝の連続テレビ小説「らんまん」のモデルである牧野富太郎の植物図鑑の絵が練馬区立美術館Twitterで紹介されていたのでマネの展示以来の練馬区立美術館へ「植物と歩く」を見に行ってきました。

テレビの中でしか見たことがなかったので、美術館で実物を目にしたら本当に細かく繊細に描かれていて改めて牧野富太郎の凄さを知りました。今回この展示には様々な画家達の作品があります。倉科光子さんの作品で初めて「ツナミプランツ」という植物達を知りました。東日本大震災でそれまで津波の浸水域ではみられなかった植物が、土壌の変化に順応して地中深くから目覚め、あちこちで芽吹き始めた植物とのこと。しかし、復興工事が進んだ現在、日々変わりゆく景観のために、目覚めた植物は再び眠りについてもいるとのことでした。繰り返される自然災害にたくみに適合して生き残ってきた植物の生命力の強さというものを知ることができたのかなと思いました。他にも宇野亜喜良さんの作品かと思って見た絵が金子國義さんの作品で何か似たものを持っているなと思って調べてみると同じ時代を過ごし同じ雑誌に載っていたりと二人が共に影響されていたかはわかりませんでしたが、植物だけの展示でも色々自分の中で広がって面白かったです。

練馬まで来ましたので、大泉学園にある練馬区立牧野記念庭園へも行って来ました。もう紫陽花もなく、夏に向かった緑の庭園になっていました。庭園の中に東京練馬区の家の牧野富太郎さんの書斎を復元された繇條書屋(ようじょうしょおく)があり、猫が説明をしていました。牧野家の猫は代々「チーコ」と呼ばれていたみたいです。つくづく猫に縁があるなと思いながら、庭園は四季ごとに訪れてみたいなと思いました。あと機会あれば学芸員の方のガイドを受けられたら聞きながら見てみたいとも思いました。練馬区立美術館の会期は8月25日金曜日まで、練馬区立牧野記念庭園の企画展は10月9日月曜日までやっているそうです。興味がありましたら是非。

スタイリスト山邉