アンリ・マティス展

マティス展へ行く前にひょんなことからマティスと猫と調べたら、なんとマティスも猫好きだったのこと。猫の絵が少しでもあるのかなと、楽しみに東京都美術館へ行って来ました。

アンリ・マティスは名前は知っていても絵を実際に見たことがありませんでした。強烈な色彩によって美術史に大きな影響を与えたフォーヴィスム(野獣派)の中心的な存在として活動したのち、絵画の革新者として、84歳で亡くなるまでの生涯を、感覚に直接訴えかけるような鮮やかな色彩とかたちの探求に捧げ「色彩の魔術師」と呼ばれる画家とのこと。今まで見て来た画家たちとはなにか違う、なんか不思議な空間に面白さを感じました。青い色が好きというのもありますが、色の使い方に惹かれたのか「金魚鉢のある室内」という絵の統一する全体を成しているというマティス独自の小宇宙空間になにかとても惹かれました。

残念ながら猫の絵はありませんでしたが、マティスは生涯で多くのねこを飼い、スケッチ旅行にも連れて行ったとのこと。しかし、マティスがねこを描くことはそう多くはなかったそうです。画像でしか見られませんでしたが自分には猫を通じての方が色彩の凄さがわかる気がしました。最後に小さな町ヴァンスにあるドミニコ会修道院ロザリオ礼拝堂はマティス芸術の集大成とされ、切り紙絵をモチーフにした青、緑、黄の3色のみのステンドグラスに光が差し白タイルに当たると色が変わり紫になったり、黒の単純かつ大胆な線で描かれた聖母子、十字架の道行、主祭壇の聖ドミニコの絵がとても神聖に感じられました。マティスの最後の礼拝堂は朝倉文夫の庭と同じく1日太陽の位置によって変わる様子を見てみたいなと思いました。会期は8月20日日曜日までやっています。興味がありましたら是非。

スタイリスト山邉